蟻の道まさか我家の砂糖壺

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  • みのる:学者の研究によると蟻の触覚には犬にも匹敵するほどの嗅覚能力があると言うから驚く。キッチンの勝手口は庭つながりなのである。蟻は針の穴ほどの隙間でも入ってくる。砂糖壺の中まで…と連想すると芸術的な絵にならないので壺の周辺にこぼれた砂糖屑が道の終点であったと解したい。 - 2024/01/28(日)
  • 澄子:中七下五 臨場感とユーモアがあり省略も効いていて作者のセンスを感じます。実は私には身につまされた句……封も切らぬ蜂蜜の匂いをおそらく一匹の蟻に嗅ぎつけられ あっという間に出来た蟻の列と格闘……ハッカ油の匂いを染みこませた雑巾であちこち拭き上げて蟻の道を断つこと丸一日がかり……我が家では当然ながら砂糖は冷蔵庫保管。蟻は人の目には到底わからないような極小さな穴や隙間から自由に出入りしているようです。  - 2024/01/28(日)
  • むべ:中七・下五の「まさか我家の砂糖壺」がとてもいいですね。驚きとユーモアと、そして童話のような夢があります。蟻の道をたどっていったら自分の家の砂糖壺だった、と句意ははっきりよくわかるのですが、実際にこんなことあるんだ、と驚きました。木造の日本家屋は屋内と屋外の境目がゆるやかなのでしょうか。近年の気密性・断熱性の高い住宅ではなかなか体験できないことだと思います。和風のすてきなお住まいだったのかなと想像しました。 - 2024/01/27(土)
  • えいいち:よくある光景だとは思うのですが、まさか自分の家の砂糖壺とは・・句を一読して「まさか」と言っているのは自分のような気になってしまい、もう我家の事のようにびっくりしています。どうやって砂糖と蟻を分けようかということで頭の中が一杯になってしまいました。 - 2024/01/27(土)
  • 康子:砂糖の壺に蟻が何匹もいることを想像するとゾッとしますが、それを句材にしたということは、「蟻だって美味しいもの食べたいものね〜こんな所よく見つけたわ!家と蟻の巣が繋がってるなんて面白い!」と発想転換して片付けているのでしょう。「まさか」の措辞が、蟻の道を辿って行ったというリアル感を出していて面白いです。絵本を見ているような光景でクスッと笑ってしまいした。「蟻の道」の季語に愛が溢れています。 - 2024/01/27(土)
  • かえる:お庭に蟻が行列を作っています。迷いなく突き進んでいく様に、行列の先にはなにがあるのだろう、よほど美味しいものに違いないと、跡をついていくと彼らの目的地はまさかの厨。きちっと閉まっていない蓋の隙間から砂糖壺に入り込み無数の蟻が集っています。後始末に孤軍奮闘したあと、怒りの収まらない作者はちゃんと蓋を閉めなかった犯人探しをされたのかもしれません。きっと犯人は夏休みの子どもたちでしょうね。なんともユーモラスで、くっきり情景の浮かぶ句だと思いました。 - 2024/01/27(土)